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Dr.新原の健康講座

2020年10月20日 火曜日 14:38

上手く医療を受けるための話(2)

前回は主に、自分の納得できる主治医をどのように見つけるかについての話をしました。そこで今回は、私たちの周りにどのような医療機関があるかについて簡単に説明し、それらをどのように利用するべきかをお話させていただきます。

まずは、主治医オフィスとの関係についてです。特別病気がなくても、年に一度は身体検査と健康管理の相談のため、主治医を訪ねてください。そのようにして、主治医の先生、そしてスタッフの方々と顔見知りの関係にあると、何か体に異常が感じられたときなど、それほど遠慮せずにアドバイスを受けられると思います。主治医の先生に直接話すことが出来なくても、スタッフの方が適切な意見で取り次いでくださるようなオフィスが理想です。

次に知っておくべきことは、救急外来です。体が急に苦しくなった時などは、主治医にアポイントメントをとる時間がありません。そのような場合は、直接救急外来へ行くことをお勧めします。特に、呼吸困難、体の部分的な麻痺、失神、突然の胸の痛みなどがある時は、躊躇せずに救急外来に行くようにしてください。救急外来も主治医と同様に、ある程度は自分で選択できます。自宅の近所にあるいくつかの救急外来についての知識を持ち、いざという時にはここにお世話になりたいというところを決めておいてください。

救急外来へは自分で行く以外に、家族や知り合いに連れて行ってもらうこともできます。しかし、呼吸困難や、麻痺、意識の変化などがある場合は、救急車を呼ぶべきです。救急車をお願いすると、患者さんの居る場所から一番近い施設に運ばれますので、かならずしも自分の願った救急外来には行けないかもしれませんが、命に関わる症状がある時には、一刻も早く救急隊に診てもらい、救急外来へ運んでもらうのを何よりも優先しなければいけません。

2020年9月25日 金曜日 17:49

上手く医療を受けるための話(1)

皆様からのご質問に、「どうやったら良い主治医に出会えるのでしょうか?」というようなものがあります。とても大切な質問だと思います。私自身も自分のため、そして家族のため、主治医を選ぶのには時間をかけました。皆様へまず伝えたいのは「それは時間をかけ、努力して探すだけの価値があることですよ。」ということです。私たちは、家や車などを買うときには大抵時間をかけ、色々と調べた上で選びますよね。しかし、主治医に関しては言われるまま、または誰かに少し相談したくらいで簡単に決めてしまう方が多いのには驚かされます。私たちの健康は、ある意味で一番大切な賜物であるのに、その管理を手伝ってくれる主治医を選ぶ努力をしないということは、あまり賛成できません。

「主治医を選ぶ」という観念が、社会的にあまりないのは確かです。それゆえ、主治医は選ぶものではなく、主治医によって選ばれると考えがちなのかもしれませんね。保険会社も、主治医を選んだり変えたりというのをあまり喜びません。でも、私たちには選ぶ権利があります。そしてどの保険会社もそれを妨げてはならないという法律があるのです。ですから、主治医の選択については、あまり周りの言いなりになってはいけません。

それでは、どのようにして主治医を選べば良いのでしょうか。私がこれから書くことは、絶対的な法則ではなく、ましてやルールでもありません。ただ一つの参考としていただければ幸いです。先ずはじめに、自分がお医者さんに最低限望む資格や、そのお医者さんの過去においての経験などが挙げられます。それらは現在では一般公開されていますので、インターネットの医師会などで調べることができます。そこでは過去に法律を犯したとか、訴訟を受けたなどの情報が得られます。訴訟に関しては誤解しやすい点も多くありますので、それだけでは判断しない方が賢明です。でも、訴訟の回数が異常に多いと感じたら、安心感や信頼感を考え、その先生は避けた方が良いでしょう。

一番大切なのは、ご自身との相性です。その先生のオフィスを健診などで訪ね、自分である程度納得できるかを確かめてください。診療所のスタッフ、先生、利便性などをよく吟味しましょう。そしてある程度納得がいくのならば、数回はそこで診察を受けて様子を見ると良いでしょう。「ここしかない」とはじめから思えるようなところは滅多にありません。でも、かかればかかるほど安心感や信頼感の増してくるような診療所は手放さないようにすることをお勧めします。他の患者さんの意見や、看護婦さんなどの医療関係者たちの意見を求めるのも大切ですし、とても価値のある時間の使い方です。主治医が信頼できると、専門医が必要になった時や、保険会社の対応が必要となった時、安心して任せられるはずです。

次回は、どのような医療機関が自分の周りにあり、それらを利用できるかについて、少しお話をさせていただきます。それでは。

2020年8月20日 木曜日 15:31

脱水症の話

ここロサンゼルス近辺は、湿度が比較的低く気温も常に高めですので、過ごしやすい気候だとよく言われます。でもそんな中、気を付けるべき点も多くあります。それは脱水症です。

なぜ脱水症にあえてこだわるのか?その答えは、私たちの健康においてその水の大切さでしょう。私たちの体の大半は水でできています。体の水分の占める割合は生まれた時の90%を頂点として年齢とともに大人になるまで少しずつ減りますが、大人になっても約60%は水分です。水分が十分体に含まれていると、強い日差しにも、乾燥した空間にもある意味、一番の防御になります。ただし、そのためには常に水分を補給しなければなりません。砂漠などの乾燥した高温の場に日中さらされますと、気温が摂氏35℃位で1時間に1~1.5リットリの水分を失います。砂漠地帯の国立公園などもありますが、そのような場への外出時は必ず水を持って歩かなければなりません。少し迷子になった、予定より30分余計に歩かないといけないなどという状況で、水があるかないかが大事に至るかどうかを左右する場合もあります。

ロサンゼルスは今こそ立派な都市ですが、地域的には砂漠地帯です。海の側はまだいいほうで、20㎞も内地に入れば、紛れも無く砂漠気候です。気温が摂氏30℃を超える日の長期外出は水分の補給を十分に計画し準備なさってください。お子さんたちを連れて公園などに行くときは特に大切です。子供は大人より体重に比べて水を多く必要とします。遊びに夢中になり、脱水して日射病になるケースも南カルフォルニアでは少なくありません。

そして、年配の方々です。彼らは色々な理由で水分を取るのが少なくなり、脱水症になりやすいです。勿論、腎臓病などで水分の摂取量が制限されている場合もありますが、バランスよく体に必要な水分が保たれているようにしてください。発熱、下痢、嘔吐などは脱水症を促しますので、特に注意していただきたいです。頭痛、発熱、意識の異常なども脱水症の症状です。

水分補給の必要性は状況によって大分違いますが、一般的に健康な方は普通の生活上、一日大人でコップ8杯から10杯の水を飲むよう勧められています。乾いたなと感じる前に水を飲んでください。ゴルフなど外で過ごす時間の多い方々は、粘液に通常以上の粘りがでたり、唇がかさかさになることを目安にされるのも一つの方法です。最後に、脱水状態の時はアルコール飲料は禁物です。

それではまた。

2020年7月16日 木曜日 14:42

新型コロナウイルスとは④【Q&A】

会食に出席した場合、食中毒ならほぼ全員が症状が出ますが、新型コロナウイルスに感染する人と感染しない人にわかれるのはなぜでしょうか?

食中毒は、大抵感染性の非常に強い細菌が原因となります。食中毒においては食べ物を通して病原菌が確実に体の中に入るので、感染する可能性が高くなります。弱い病原菌ですと、私どもは毎日のように経口で体に入れているのですが、ほとんどの場合は胃液や唾液で感染が阻止されます。

 

COVID-19はウィルスで、感染経路は手から口、目、鼻の粘膜が主となっております。空気中の噴霧を吸い込むことにより感染する可能性もあります。多くの場合は手を消毒すること、そして手で目、口、鼻に触れないことにより感染は防ぐことができます。咳やくしゃみによりウィルスが空気中で噴霧となり、それを吸い込むことにより鼻や口の粘膜からウィルスが体内に侵入する可能性もありますが、ある程度の距離を感染者から保つことにより、感染する可能性は非常に低くなります。

このウィルスの場合、感染しても、感染者の免疫力、健康状態(慢性病の有無)などにより、病状の重度は大きく左右されます。

新型コロナウイルスの種類は1つですか?抗体を持っていたら、二度と感染する事はないんでしょうか?

COVID-19は、コロナウイルスの一種で現在は一つだけです。しかしウィルスの性質上これから異変が起こり、COVID-19の亜型ができる可能性はあります。

抗体を持っていたら感染する可能性は低くなりますが100%ではないようです。しかし現状ではその抗体が、体内にどれほど保てるのかについての結論は出ておりません。インフルエンザの場合ですと、抗体は感染後や予防注射の後、約か月ほど体内で作り続けられます。別の病原菌による抗体では、数年から数十年続くものもあります。

以前に感染され、回復された方の血清に含まれる抗体が新型コロナウイルスを撃退できるのはなぜでしょうか?

 

抗体は私どもの免疫の一部です。以前感染され、回復された方は体がコロナウイルスに反応し、そのウィルス特有の抗体を作ることにより、コロナウイルスを撃退します。その抗体は体内である程度の期間作り続けられ、再度の感染を防ぐ役割を果たします。

 

新しく感染し、まだ抗体が十分に作られる前に重症になった患者さんや、免疫力低下などの理由で抗体反応が妨げられている患者さんにとって、すでに出来上がった抗体を持った血清はコロナウイルスに対する即戦力となると考えられております。

インフルエンザは気温が低いと症状がでやすいですが、新型コロナウイルスも秋から冬にかけて増える様な気がします。

 

COVID-19に関しましては、まだ季節による感染性のデータが十分にありません。しかし、紙、プラスチック、金属などの表面におけるウィルスの生存率は、気温が上昇することにより劇的に低下します。ですので、少なくとも物質の表面から手にウィルスが、移動する可能性は低くなると考えられます。

COVID-19にかからないようにするための免疫力を付ける方法を教えてください

 

免疫力を上げる方法は、できる限りの健康を保つことです。

それにはあらゆる面で、バランスの良い生活が大切です。食生活、仕事のスケジュール管理、休憩、睡眠、運動などのバランスが含まれます。すぐにすべて実行することは難しいかもしれませんが、少しずつでも生活にバランスをつける方向へ進むことができればよいと思います。

たとえば、睡眠時間が足りなければ、昼寝を15分とる。

運動が足りない方は、朝10分、午後10分と仕事場でも、家でもできる簡単な運動法を工夫する。

一日数回深呼吸をする。ストレス対策を工夫する。祈り、または瞑想の時間を持つなどです。

タバコはできれば完全に止める。お酒は少々、それができなければ、完全に禁酒する。

高血圧、糖尿病などの慢性病の方は医師の指導のもとしっかりと管理する。

これらは当たり前のようですが、実証のある、とても大切な免疫力向上方法です。

 

皆様、どうぞくれぐれも気をつけてお過ごしください。

2020年6月18日 木曜日 09:27

新型コロナウイルスとは③

新型コロナウイルスに感染すると潜伏期間の後、倦怠感、熱、咳などの症状が診られるのですが、ほとんどの場合、症状は比較的軽く、家での休養が一番の治療とされております。中には症状が軽いため、感染していることも全く気付かずに普通に生活されておられる方もいることが最近の調査で明らかになってきております。

しかし一部の方々、特に慢性の持病を患われている方々、は感染が肺にまでわたり、重態に陥いる可能性が高いため、それらの方々にこのウィルスを伝染しないようにすることが感染対策の一番大切な点です。

新型コロナウイルスに感染した場合、現在可能な主な治療法を簡単にまとめてみました。

 

≪症状の軽い方≫

家での療養と熱や筋肉痛などの症状を軽減するための治療が主体となります。市販の痛み止め、炎症止めの薬が多く使われます。

≪呼吸に困難を感じる方々≫

この症状は、最初は軽くても進行がとても速い場合がありますので、できるだけ早く、医療機関に連絡してください。酸素などによるサポートが必要となります。状態が進行した場合、特殊な酸素マスクを必要とする場合があります。特殊な酸素マスクでも間に合わなくなりますと、人工呼吸器に切り替えられます。人工呼吸器を必要とする場合は麻酔を使い意図的に無意識状態で治療することになり、体に負担がかかりすぎると判断された場合には人工心肺装置を使うようになったケースもあります。人工心肺装置は血液を心臓と肺からバイパスし、酸素が直接血液に送られるようにする機械です。心臓手術などで良く使われます。

現在の治療法としては、症状を抑え、不全となった肺などの臓器をサポートしながら、体が自力で回復するのを待つのが一般となっております。

 

【薬】

➀クロロキンと言う抗マラリア剤が新型コロナウイルスに効くとの小規模論文がいくつか出され、それをベースに米国での治療のために緊急使用許可が出されました。しかし、その後に発表された国立衛生研究局(NIH)のデータレポートによると効果はまだ証明できず、心臓などへの副作用が問題とされております。

②Remdesivirと言う抗ウィルス剤が新型コロナウイルスの感染を動物実験で効果的に抑えるとのデータが出ており、その有効性が期待されておりますが、まだ最終的な結論は出ておりません。

③新型コロナウイルスの合併症に血栓があります。そのため、重症な方々への定期的な抗凝血剤の使用の必要性も話し合われております。

【薬剤以外の治療】

➀以前感染され、回復された方の血清に含まれる抗体が新型コロナウイルスを撃退するとの仮説のもと、それらの血清治療を数人の方々が試験的に受けられました。それにより危篤な状態から回復することができたとのレポートが出始めております。最終的な結論には至っておりません。

②ワクチンを現在多くのの製薬会社が開発しております。これが完成すれば、インフルエンザのように、多くの方々が感染を防ぐことができ、また感染された方々の治療にも役立つことでしょう。ワクチンの完成にはまだ12か月から18か月を要すると報告されております。

 

新型コロナウイルス(COVID-19)は発見されてまだ日が浅く、対応法が研究されているのが現状です。しかしこれに対する理解は日々高まっており、しっかりとした予防、治療などの対策事項によりこの病気を社会的に屈服できる日もそれほど遠くはないのではと思い願っております。

皆様、どうぞくれぐれもお気をつけください。

2020年5月25日 月曜日 13:24

新型コロナウイルスとは②

昨年12月に発見され、数か月のうちに世界中を巻き込んだCOVID-19ですが、まだその勢いがいつ収まるのか予測はできません。最近のデータでは、感染拡大する加速度が少し下がってきているとの報告がありますが、感染の拡がりはまだ続いております。感染のルートを辿ることにより、いくつかの感染減速に欠かせない手段が政府や自治体などから提示されております。

➀まず、手をよく洗う。

新型コロナウイルスが私たちの体に入る感染経路は、目、鼻、口です。主に手によって、目、鼻、口へ菌を運び、一番大きな要因となっています。ですので、手が常に清潔な状態であれば、感染する可能性は大きく減ります。できるだけ、手で目、鼻、口を触れないようにすることが大切です。もし触れる必要がある際には、必ず、触れるその前に手を洗う、または、消毒をすることを強くお勧めいたします。手を洗う場合は、石鹸で手のひら、甲、指全体、手首までよく洗ってください。

②外出する場合はマスクをする。そして人と人との間隔を常に最低1,8m、2mを保つ。

この菌は、空気中にも数時間滞在するということが確認されました。感染者の唾液など粘膜液が咳、会話などで空気中に飛沫として出ますと、一部が噴霧として空気中にある程度の間残ります。飛沫自体はすぐに地に落ちるのですが、この空気中に残った噴霧を鼻や口から吸ってしまうと感染する可能性が高まります。また、くしゃみや咳をマスクなど無しでされた場合、飛沫が数メートル先まで飛びます。菌の飛散をできるだけ防ぐために、マスクなどで飛沫が空気中に飛ぶのを抑えることが大切です。私ども一人一人の心がけが、感染リスクの軽減に繋がります。

③倦怠感、熱、咳、体の痛みなどの症状がある場合検査を受け、2週間の隔離が必要。

症状が出始めましたら、検査を受けることと、隔離されることが大切です。検査が陰性であっても、隔離されることをお勧めいたします。その理由として、今出回っている多く検査器具はまだ緊急承認の状態な為、正確率がまだはっきりとしていない場合もあるからです。

④感染が診断された患者さんに医療保護具なしで接触された場合、2週間の隔離が必要。

この病気の伝染率が高い理由の一つは、感染者の潜伏期間が長いためです。その間、多くはほとんど症状がないため、健常者と思って普通の生活をしている間に菌を拡げてしまいます。検査をする必要はありませんが、2週間の隔離し、その間症状が無ければ感染の可能性はとても低いです。しかし、その間に症状がでましたら、検査とさらなる隔離をお勧めいたします。

⑤タバコなどによる肺の疾患、糖尿病、高血圧、腎臓病、肝臓病などの慢性疾患のある方々、その周りの方々は特に注意する。

これらの方々、またその周りの方々は、上記に示した事項を特に実行されることをお勧めいたします。慢性病、特に肺の病気を持っておられる方々は肺炎になりやすいです。

次回は治療についてお話いたします。

2020年4月10日 金曜日 13:49

新型コロナウイルスとは➀

今、世界を怯えさせ、経済を麻痺させているCOVID-19 とはいったい何なのでしょうか?
多くの皆様もご存知のとおり、それは2019年12月に発見された新型コロナウィルスによる感染病です。コロナウィルスとは元々は哺乳類や鳥類を主に感染病をもたらした病原菌の一種です。1930年に鶏に発見されました。1960年代には人間にも発見されたのですが、たいていのコロナウィルス科の病原菌による病気は通常の風邪とほとんど症状は似ており、外来で診てもらい症状への対応と休養をするぐらいが治療のとなっております。
症状は熱、咳、のどの痛み、下痢などが主で、ほとんどが軽度です。最近まではどちらかと言うとインフルエンザの方が重度な症状をもたらし、死亡率も高く恐れられていたのです。
コロナと言う名の由来はこのウィルスの球状の形にあり、円や冠を意味するCoronaから付けられました。最初のコロナウィルスが発見されて以来、同類の新種ウィルスが多く発見されております。

コロナウィルスが重要視されるようになったのは、2003年SARSが初めて診断されてからです。これはコロナウィルス科に属する新型ウィルスによる感染で、そのウィルスはSARS-COVと名付けられました。重度な病状が特徴でした。多くの患者さんは周りの人々に伝染する可能性が高くなる前に重度な症状がでるため、伝染度を増す前に隔離され、世界中で感染が診断された患者さんの数は2年間に渡り8000人ほどでした。ただ肺炎がひどく700人以上の方が亡くなられました。

次に2012年、2015年、2018年に拡がったMERSが注目されました。これも新形のコロナウィルスによるものです。SARSと同様、伝染度が増す前に症状がひどくなるため、早いうちに隔離され、世界中で3度の勃発にもかかわらず感染が診断された患者さんの数は3000人弱でした。しかし病状はSARSよりも深刻で37%の死亡率が記録されとても恐れられました。

そして2019年末に発見されたCOVID-19なのですが、この病原菌の大きな問題は伝染度が高い状態である潜伏期間の間あまり症状がない場合が多いため、知らず知らずのうちに多くの方々に伝染してしまうことです。SARSやMERSと比べ、死亡率は低いのですが、あまりにも多くの人々に伝染してしまうため、絶対数では圧倒的に多い犠牲者をすでに出しております。最初のケースから4か月弱しか経っていない4月5日現在で感染者数は世界で120万人を超えており、死亡者数も約7万人となっております。死因のほとんどが肺炎による肺機能不全です。
非常に残念なのですが、肺機能が弱り、呼吸器に頼るほどに症状が悪化すると肺が破壊されてしまい現在の医療技術では大半の方々が生還できません。
あまりにも早い感染拡大のため、現在世界の医療機関において人材、医療器具、医療器材、そして病院庄数の不足が深刻となっております。近代歴史最大の医療危機との表現が匹敵する現状です。

次回は、新型コロナウイルスの予防と対応についてお話しさせていただこうと思います。

STAY HOME

2020年3月24日 火曜日 09:27

頭痛の話

大半の方は頭痛を経験された事がおありだと思います。頭痛の苦しさはそれがある時はとても辛く、それが消えた時のうれしさは快感と言えるぐらいありがたいものです。

さて、私たち一概に頭痛と言いますが、これにも種類が多くあり様々な原因により起こります。特に皆様に知って頂きたい大切な点は、頭痛にはとても痛くても大事に至らないもの、軽い痛みだけれども深刻な疾患の表れとなっているものがあるという事です。

まずあまり大事には至る可能性は少ないけれども、とても辛い頭痛についてお話してみましょう。それらの代表的なのが片頭痛、群発頭痛、筋緊張性頭痛です。はじめの二つは血管が拡張するのが原因であるとされています。セロトニン等分泌物のバランスの変化又は三叉神経に対する刺激で起こると理解されています。

偏頭痛に関しては名前の通り頭の片方半分に痛みを感じられる時が多く、ズキン、ズキンと脈打つような痛みを伴います。痛みの引き金となるのは明るい光が目に入ってきた時、激しい運動を終え一息つく時などです。痛みが続くのは数時間から多くも数日がほとんどです。

それに比べ群発頭痛の方は年に一度か二度、毎日続けて一月ぐらい群発的に起こり痛みも片方とは限らず涙、鼻水、瞳孔の縮小などの症状が伴う事が多いです。

筋緊張性頭痛は肉体的又は精神的ストレス等による筋肉の緊張によるものです。どれも臓器などには直接ダメージの無いものですが、痛みはとてもひどいので、医師の診察を受け適切な処方をしていただく事をお勧めいたします。

次に生命に危険のある頭痛の兆候です。1)高齢になられて初めて頭痛を経験される、2)朝末明から頭痛がある、3)持続性があり日を増すにつれて少しずつひどくなっていく頭痛、これらは、頭蓋骨内に圧迫がある事を促しています。硬膜内外の出血、脳梗塞、脳腫瘍などの疑いももたれますので、できるだけ早く診察を受けてください。特に神経症状、精神症状を伴うものはずぐに救急室などで見て頂いて下さい。これにはてんかん、急に周りの事が良く分からなくなった、車の運転が怖くなった等という症状も含まれます。

危険兆候の一つで典型的なのが急激に起こる今までに経験した事が無い、ひどい割れるような頭の痛みです。この場合、神経症が伴っていても伴わなくてもくも膜下出血の疑いがあります。

発熱、発疹を伴う頭痛も特に子供の場合は危険です。脳炎や脳髄膜炎の恐れがありますのですぐ診て頂いて下さい。高血圧も頭痛の原因です。今日はこのへんで。

2020年2月20日 木曜日 11:08

深呼吸の話

長い間座って仕事をしている時、思い出したように深呼吸をする時があります。そうすると、体がすっきりして、頭の回転も少し速くなるように気がします。これは気のせいではありません。正しい呼吸は健康を維持するためにとても大切なのです。

最近では、呼吸を基礎にした健康法がいくつもあり、多くの「呼吸専門家」たちによって伝えられ、教えられています。私はそのような「呼吸専門家」ではありませんが、今回は医学的に立証されている、深呼吸の効果を挙げながら、それの大切さをお話してみましょう。

深呼吸をすると、まず肺を開きます。私たちは長い間座っていたり、猫背にしていると、肺の一部分を閉じたままにしている状態を作ってしまいます。健康な人は肺は50%も使わなくても体に十分な酸素を吸い込むことができるので、そんな状態でも、別に息苦しくもなく、普通に活動できます。しかし、それが長く続くと使われてない部分の肺機能が弱くなってしまいます。その上、肺炎にもかかりやすくなります。ですので、定期的に肺全体を思い切り広げてあげることが大切です。でも深呼吸は頻繁にできるものでもありません。深呼吸ばかりしていると、呼吸のバランスが取れなくなり、体内の酸素と二酸化炭素などの比率が崩れ、頭がふらふらしてくるでしょう。深呼吸は激しい運動をしていない限り、一時間に数回で十分です。

深呼吸で肺を開くと、そこを通る血管も拡張し、体全体の血行がよくなります。これは心臓をはじめ、体中の臓器に良い結果をもたらせます。机に向かった仕事のお蔭で少し眠くなったりするときも、血行の促進により、頭がすっきりとした気分になります。

もう一つ、おもしろいのは、深呼吸をするとエンドルフィンは分泌されます。エンドルフィンというのは、体の細胞をリラックスさせ壊れた部分の治癒を促す分泌物です。イライラしている時なども、深呼吸をすると心が少し落ち着き、穏やかな気持ちになるのもそのエンドルフィンの効果が関係していると思います。

エンドルフィンの効果を一番分かりやすく感じられるのは、息を大きく吸い込んでから少しの間息を止め、数秒後に息をスーッと吐き出す時です。その時体がふわーっとした気持ちになりますが、それはエンドルフィンのおかげだといわれています。私も時々、ストレスが溜まった時など試しますが、体も心もすっきりとするような気がします。

呼吸法は身近にある健康法の手段ですね。皆さんもストレスが溜まったりデクスワークに疲れたとき、深呼吸をする習慣をつけてみませんか。

2020年1月21日 火曜日 11:14

ドライアイの話

ドライアイ「乾き目」は涙の出る量が減ることにより起こる現象ですが、症状は軽い目の違和感から瞬きをするのも痛むほどの重症まであります。

涙というと、主に感情の表れの対象のようにも思われがちですが、目の健康のためにとても欠かせないものです。涙は、血管のない角膜やその他の部分に栄養素を運び、目に入ってくるごみやほこりを常に掃除してくれます。その上、目の動きのスムーズさを保てるように潤滑液としても大きな働きをしています。涙の成分はほとんど生理食塩水と同じですが、深く分析しますともっと複雑で、現在の医学でも分析しきれないところがまだまだある神秘的な液体です。この涙の量がある程度減りますと、違和感だけでは済まず、実際に目を傷つけ目の健康を危うい状態にします。「乾き目」の重症なケースでは失明する可能性もあります。

原因は環境による影響から自己免疫症まで様々ですが、何が原因であっても言うまでもなく「乾き目」は出来るだけ早く対処しなければなりません。目が乾く時はとりあえず「乾き目」用の目薬などを頻繁に点眼して下さい。その上で原因を調べ、根本的な治療ができるようにされるのが理想的です。

環境の原因は湿度の低下です。ヒーターの入った部屋、寒くて乾いた冬の空気などは目の乾きを促します。加湿器や目薬を使い、それに対応して下さい。女性の場合、閉経期に入りますとエストロゲンの低下に伴い涙の量も減ります。これは病気ではありませんが、この状態は乾いた空気の中では特に「乾き目」を起こしやすいので、目薬の点眼を心がけて下さい。コンピューターの画面も長時間見ていると「乾き目」の原因になりますので適当に目を休め、必要に応じて目薬を点眼して下さい。

少し厄介な原因はショーグレン症候群という疾患で、それは涙腺を傷めます。この疾患こそ重度な場合、失明をもたらすことがあります。「乾き目」が感じられる時はこのような原因の可能性もあるので、とりあえず医療機関での検査をお勧めします。

涙があるのは当たり前のように思ってしまいますね。しかし、そのように当たり前に思われる体の成分の一つ一つの大切さを時々思い起こし、それがあることを感謝するのも健康維持の秘訣なのかもしれませんね。

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プロフィール

Dr. Yutaka Niihara(新原豊), MD, MPH

1959年生まれ。東京都出身。
ロマ・リンダ大学宗教学科卒、同大学医学部卒。
ハーバード大学公衆衛生学修士卒。
Emmaus Life Sciences, Inc. President and CEO
UCLA 医学部教授(University of California, Los Angeles Harbor-UCLA Medical Center)

エマウス・メディカル・ジャパン株式会社

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