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Dr.新原の健康講座

2019年3月25日 月曜日 13:42

花粉症の話

暖かい季節になりましたね。私の近所でも今年も色とりどりの花が咲き始め、木々も青々としてきました…。まではよかったのですが、それと一緒にくしゃみ、目のかゆみ、そして、涙、鼻水、と例年のごとく花粉症もちゃんと戻ってきてくれました。たいていの場合は、〝重症″と言いがたく、あまり大げさにするには恥ずかしいような気もするコンディションですが、兎に角、厄介なものである事を否定する人も少ないと思います。

この疾患は、名前のごとく花粉などによるアレルギーです。春になりますと色々な粉状の蛋白質の物体が大気の中を飛び回るようになります。私たちのカラダというのは、本来、外敵に対抗する為に抗体を作るのですが、それは、バクテリアとかウィルス等から体を守る為です。外敵というのは殆ど蛋白質の成分を持っていて、抗体はそれらに対して作られます。勿論、蛋白質でも、外敵でないものに対して体は、抗体を作らずにそれらを受け入れ、共存できるようになっているのですが、その働きが上手くいかなくなり、外敵でないものに対しても抗体を作ってしまう時のことをアレルギーと呼んでいます。

花粉症の症状は上記の通りで鼻炎、結膜炎、微熱などによるものが殆どで、それほどの病気でもないのに、普通に仕事をしたり生活をしたりするのが難しいですね。一世代前と比べてこの疾患をもつ人口が増えた理由として、世の中に加工物、公害が増えた為ではないかとの仮説も取り上げられております。花粉等、自然の蛋白質だけなら花粉症になる率はそれほど高くないのですが、それらに公害や加工物等が合わさった時、抗体が出来やすくなると言うことです。そして、一度花粉症になってしまうと花粉等自然のものだけが鼻の粘膜などにくっ付いても体が抗体によって反応してしまいです。

まだ花粉症の症状が出ていない方は予防として、室内浄気機などを使い、できるだけ顆粒子の少ない空気の中で多くの時間を過ごすことができれば良いでしょう。しかし、なかなか現実的には難しいですね。外ではマスクをして空気をフィルターすることも一つの方法です。

症状がすでに出ていらっしゃる方は、シャワーなどの蒸気で粘膜を潤すことにより粘膜の炎症をある程度抑えることができます。薬は抗ヒスタミン剤、抗ロイコトリエン剤、ステロイド剤、プソイドエフェドリン等、様々です。これらの薬は皆、症状を抑える薬で、病気の根本は治せません。ただ症状を放っておくと、粘膜等に弊害として感染を起こしたり、また、脱水症状など起こす場合がありますので、主治医と相談しながらそれらの薬をお使いください。根本治療についてはアレルギー専門医にご相談ください。代替治療も見直されてきておりますので、そちらも、主治医、又専門の方々と相談されながら、考えられても宜しいのではと思います。ただし、代替治療はあまり規制がないので、その辺を特に注意してください。

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プロフィール

Dr. Yutaka Niihara(新原豊), MD, MPH

1959年生まれ。東京都出身。
ロマ・リンダ大学宗教学科卒、同大学医学部卒。
ハーバード大学公衆衛生学修士卒。
Emmaus Life Sciences, Inc. President and CEO
UCLA 医学部教授(University of California, Los Angeles Harbor-UCLA Medical Center)

エマウス・メディカル・ジャパン株式会社

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