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Dr.新原の健康講座

2020年1月21日 火曜日 11:14

ドライアイの話

ドライアイ「乾き目」は涙の出る量が減ることにより起こる現象ですが、症状は軽い目の違和感から瞬きをするのも痛むほどの重症まであります。

涙というと、主に感情の表れの対象のようにも思われがちですが、目の健康のためにとても欠かせないものです。涙は、血管のない角膜やその他の部分に栄養素を運び、目に入ってくるごみやほこりを常に掃除してくれます。その上、目の動きのスムーズさを保てるように潤滑液としても大きな働きをしています。涙の成分はほとんど生理食塩水と同じですが、深く分析しますともっと複雑で、現在の医学でも分析しきれないところがまだまだある神秘的な液体です。この涙の量がある程度減りますと、違和感だけでは済まず、実際に目を傷つけ目の健康を危うい状態にします。「乾き目」の重症なケースでは失明する可能性もあります。

原因は環境による影響から自己免疫症まで様々ですが、何が原因であっても言うまでもなく「乾き目」は出来るだけ早く対処しなければなりません。目が乾く時はとりあえず「乾き目」用の目薬などを頻繁に点眼して下さい。その上で原因を調べ、根本的な治療ができるようにされるのが理想的です。

環境の原因は湿度の低下です。ヒーターの入った部屋、寒くて乾いた冬の空気などは目の乾きを促します。加湿器や目薬を使い、それに対応して下さい。女性の場合、閉経期に入りますとエストロゲンの低下に伴い涙の量も減ります。これは病気ではありませんが、この状態は乾いた空気の中では特に「乾き目」を起こしやすいので、目薬の点眼を心がけて下さい。コンピューターの画面も長時間見ていると「乾き目」の原因になりますので適当に目を休め、必要に応じて目薬を点眼して下さい。

少し厄介な原因はショーグレン症候群という疾患で、それは涙腺を傷めます。この疾患こそ重度な場合、失明をもたらすことがあります。「乾き目」が感じられる時はこのような原因の可能性もあるので、とりあえず医療機関での検査をお勧めします。

涙があるのは当たり前のように思ってしまいますね。しかし、そのように当たり前に思われる体の成分の一つ一つの大切さを時々思い起こし、それがあることを感謝するのも健康維持の秘訣なのかもしれませんね。

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プロフィール

Dr. Yutaka Niihara(新原豊), MD, MPH

1959年生まれ。東京都出身。
ロマ・リンダ大学宗教学科卒、同大学医学部卒。
ハーバード大学公衆衛生学修士卒。
Emmaus Life Sciences, Inc. President and CEO
UCLA 医学部教授(University of California, Los Angeles Harbor-UCLA Medical Center)

エマウス・メディカル・ジャパン株式会社

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