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Dr.新原の健康講座

2016年12月19日 月曜日 16:53

二日酔いの話

日本人も含め、東洋人は白人や黒人に比べ、比較的お酒に弱いと言われています。そして特に、二日酔いをしやすい体質です。生科学的な理由は、私たち東洋人の多くはアルコールを代謝するために必要ないくつかの酵素のうちの一つの働きが弱いからです。

その酵素はアルデヒド脱水素酵素という、少し覚えにくい名前のものですが、この酵素の働きが弱いとアルコールを摂った時、アルコールが代謝される段階でできる、アルデヒドという成分が体の中にたまってしまいます。そしてこのアルデヒドという成分こそが、二日酔いの原因なのです。

アルデヒドはアルコールが代謝されることによりできる成分なのですが、通常は時間とともにさらに代謝され、水と二酸化炭素に分解され、体から排出されていきます。アルコールと比べると、毒素はだいぶ少ないのですが、アルデヒドも体に色々な症状をもたらし、障害を引き起こします。二日酔いを経験された方々はよくご存知だと思うのですが、まず頭痛が激しく、むかつき、嘔吐などもあります。そのうえ脱水症が重なり、血液中の電解質という成分のバランスが壊れ、臓器の働きに影響することもあります。

アルコールがまだ体に残っている場合は、アルデヒドだけの時とは違い、ふらつき、ろれつが回らなくなったりなどの神経が鈍くなっている症状が見られます。アルデヒドと脱水症が主な原因となっている二日酔いと、アルコール中毒症では内容が別です。ですので、アルコール中毒と二日酔いの診断との扱いを間違えないようにしないといけません。急性アルコール中毒は、救急治療が必要とされますが、二日酔いは大抵の場合、時間とともに回復していきます。

二日酔いの治療としてまず大切なのは、水分を十分に摂ることです。水だけでなく、スポーツドリンクなどを飲むのも効果があります。スポーツドリンクには電解質も入っているので、その補給にもなります。そして、肝臓がアルコールを代謝するには糖分も必要なので、その補給も大切です。言うまでもありませんが、休むことはとても大切です。体にたまったアルデヒドを分解する酵素の働きは弱かったとしても、時間とともに少しずつ代謝していくはずです。

二日酔い予防のため、お酒を多く飲まれた日は、寝る前に十分に水分と糖分を摂ることもよいと思います。それから、最近注目されているのはグルタミンです。このアミノ酸は肝臓のアルコール代謝の効率を上げ、二日酔い予防に効果があると言われています。私も実際に何人かの方々から、グルタミンの二日酔い予防の経験談をお聞きしたことがあります。しかしまあ一番望ましいのは、飲まれない、でなれば飲みすぎないことです。

2016年12月7日 水曜日 12:17

抗がん治療による副作用の話

できれば一生、がん治療などを受けずに過ごしたいものです。しかし現実には、人口の3分の1はいつかがんになります。最近では治療も進歩し、完治する可能性も高くなりましたし、吐き気などの副作用も、以前と比べるとだいぶ抑えることが出来るようになりました。でもやはり、それでもまだ患者さんにとってはとても辛い経験です。

症状として最も苦しいものの一つが、吐き気だと思います。前期の通り、これを抑えるため、現在とても効果的な薬がありますが、一部の方々はそれでも酷い吐き気をもよおしたり、吐いてしまいます。吐き気はたいてい抗がん剤を受けたその日、長くても次の日には良くなるケースがほとんどで、苦しいわりには大事にいたることはほとんどありません。この間、よく注意しないといけないのが脱水です。ですので、辛くても水分だけは十分に摂るように努力してください。嘔吐がとても酷くて、一日以上何も口から摂取できない時は、思い切って医療機関のお世話になってください。がんがあることで、すでに大きな病気を背負っているのに、その上脱水症状を起こしては大変です。

次に発熱ですが、それはさほど苦しくなかったとしても、白血球減少により、比較的短い時間のうちに、敗血症にいたる場合がありますので、よく気を付けてください。抗がん治療を受けておられる方々は、体温を定期的に測るべきです。もしそれが、38度を超えるときは、主治医の先生にお知らせください。抗がん剤の中には、投与直後から翌日にかけて発熱の副作用がある薬もありますので、主治医に説明する前に現在使っている薬の名前、そして熱以外にも「頭がフラフラする」などの症状があるようでしたら、必ずお申し出ください。

下痢も頻繁に起こる副作用の一つです。これは胃腸粘膜が傷つき、炎症するために起こるものですが、軽くあしらうことは出来ません。嘔吐と同じく、脱水症状を引き起こしかねません。ただこの場合、長引くときもありますので、必ず主治医のアドバイスを受けてください。必要によっては入院し、点滴をしなければならない可能性も十分あります。それから下痢が出た場合、次回の抗がん治療の薬、投与量などを考慮しなおす必要があります。私が治療するとき、たいていの患者さんに、胃腸粘膜を守るため、グルタミンを併用するようにします。論文などでも実証されていますが、これはとても効果があります。

口内炎もやはり、粘膜の損傷と炎症のために起こる副作用です。これには、バイオティンがよく使われます。そしてここでもやはり、グルタミンは大切です。グルタミンは抗がん剤を始める前から使用することにより、口内炎予防としても使えます。

この他にも抗がん剤による副作用はもちろんあります。私なりに特にお伝えしたかったものについて簡単に書きましたが、抗がん治療を受けなければならないときは、そうするにあたり、必ず主治医と副作用や効果の可能性について、納得いくようにお話しされることを、強くお勧めいたします。

2016年10月17日 月曜日 15:02

癌予防の話(2)

 

今回も引き続き癌予防の話です。前回は簡単に生まれつきの体質、または環境について説明させて頂きました。今回は、癌予防の生活習慣について一緒に考えてみましょう。

まず一番強調したいのが免疫力です。ご存知かもしれませんが、私たちの体には癌細胞が毎日発生しています。しかし、癌細胞がまだ発生して間もない数も少ない時点で、免疫力がそれらを全滅させてくれるのです。これは常に起きている現象で、このバランスが崩れると癌細胞が増え続け、ある時点を越えると私たちの通常の免疫力ではとても対処しきれなくなります。そうなると癌の組織は体内でどんどん大きくなってしまうのです。実際、移植の拒否反応などを防ぐための免疫投下薬などを長期間服用している患者さんや、HIV感染の患者さんなどは、癌の発生率が平均の数十倍から数百倍になります。

免疫力を最大限に保つために、私たちは何ができるでしょうか。まず大切なのは食生活です。簡単にまとめますと、食べ過ぎず、かと言って控え過ぎず、たんぱく質や植物性脂肪、そしてビタミンをバランスよく摂るようにして下さい。カロリーを多く摂り過ぎると、一時的ですが免疫力が極端に下がります。特に糖分を摂ってしばらくは、免疫の最前線とも言える白血球の動きがとても鈍くなります。だからと言って、カロリーを摂らなければいいという訳では勿論ありません。神経性食思不振症などで体重が理想の60%以下になりますと、白血球の数も減り、免疫グロブリンなどが低下するというデータが出ています。

次にたんぱく質と脂肪分ですが、たんぱく質は欠乏しても摂り過ぎてもいけません。大体一日のカロリーの20%から30%あれば十分です。先進国の典型的な食事を考えると、どうしても摂り過ぎが心配になりますね。脂肪分の欠乏は良くありませんが、必須脂肪酸といわれる植物性のリノール酸、α‐レノリン酸等をカロリーの3%くらい摂るのが免疫力を高めるのには理想的です。少量のビタミンやミネラルもとても大切ですので、適度な分量をバランスの良い食生活から、または総合ビタミン剤などを取り入れながら摂って頂きたいものです。

タバコやお酒についてはここで改めて述べなくても、それらが肺、咽喉部、食道、または胃の癌の発生率を極端に上げていることをご存知だと思います。タバコはなるべく控え、お酒は控えるか少量に抑えるようにしましょう。それと日々の30分位の適度な運動をお勧め致します。

最後にストレスです。これも免疫力を下げるため、癌発生に間接的に関係があるのではと言われています。ストレスも真正面から向き合って対応することが、解決につながるのではないでしょうか。カンセラーなどから助言を受けるのも良い事だと思います。

それでは皆様、また次回。

2016年9月16日 金曜日 14:48

癌予防の話(1)

癌という病気は今も昔もとても恐れられていますね。癌は不治の病であると思われる方々も多かれ少なかれいらしゃることでしょう。幸いなことに最近では、癌の半分ぐらいが早期発見や、適切な治療などで治るようになっています。とは言え、やはりかかりたくないものです。

癌の原因として挙げられるのは、生まれつきの体質、そして環境と生活習慣です。

まず生まれつきの体質ですが、それは私達がコントロールをすることは出来ません。しかし、確かに癌になりやすい体質というのはあり、それを自覚しておく事はとても大切です。なぜなら、そのような体質を持たれた方は、予防と早期発見に力を入れるべきだからです。大抵の場合、家族の病歴を見てみますと、対象となる方が癌になりやすい体質であるかどうか分かります。例えば、乳がんの病歴が姉妹や母親にあり、しかもその方が閉経前に発病されていますと、乳がんになる確率は平均と比べて、数倍高くなります。また、ある乳がんの遺伝子を受け継いでしまった場合は、生涯で乳がんになる確率は80%以上という事もあります。

次に環境と生活習慣です。癌発生の因子となる環境や生活習慣というものは、癌になりやすい、そうでないに関係なく襲ってきます。先程も申し上げましたが、癌になりやすい体質の方は、それらの因子を特に避けていただきたいです。また、特別に癌が家族の病歴になくとも、平均で3人に1人は癌になるという統計が出ていますので、すべての方々に避けていただきたいです。

環境による因子の一つは放射線です。最近は厳しい規制があり、放射線は隔離されていますので、先進国では大体の一般市民はほとんど心配要りません。しかし、中には放射線関係の職業に就かれている方、あるいは別の仕事をしていてもどうしても放射線を扱うそばに行かなければいけないという方は、必ず規定に従い必要なプロテクションをつけてください。

次に挙げられますのが大気汚染です。これについては昔から色々なデータがあり、説明が難しいのですが、やはり確実に公害の中に数十種類の発ガン性物質があり、癌発生の原因となっているようです。ある疫学の論文によりますと、大気汚染の原因となっている工場などから1キロメートル以内の場所で生まれた子供達は、16歳までに癌で死亡する率が平均と比べて、2倍から4倍であると結論されています。考えてみますと当たり前のような気もしますが、数字を見ますとやはりという感じですね。水の汚染が規制されていない場所でも、似たようなデータは出ていますので、そのような場所は避けたいですね。小さいお子様がいる場合は特に避けたいものです。

さて今回はこれくらいにしまして、次回、食事、薬などを含む癌を避けるための生活習慣というものに触れてみたいと考えております。それではまた。

2016年8月19日 金曜日 11:42

糖尿病の話(2)

前回は1型糖尿病について説明させていただきました。今回は2型に焦点をあててみましょう。2型は1型と対照的で、成人してから発症する場合が多く、一般的に大人型とも言われています。1型と根本的に違うのは、発症初期にインスリンが正常値よりも大分高い事です。このタイプは、細胞がインスリンに対して十分反応出来ないため、ブドウ糖が血中に溜まってしまい、体はインスリンが足りないと勘違いし、インスリンを過剰に分泌してしまうのです。インスリンは成長ホルモンとしても働き、インスリンが多いと太りやすくなります。そして太ると余計、インスリンのブドウ糖に対する働きが悪くなるという悪循環です。

このタイプは原因が遺伝子に操作された体質によることが多く、患者さんたちは生まれつき大人型糖尿病になりやすかったと言うこともできます。しかし運動やバランスの良い食事を保って成長すると、糖尿病になるのを防ぎ、またなってしまったとしても、症状も合併症も比較的軽いものが多いようです。

2型の治療はまず、食事と運動からです。そして必要に応じて経口血糖硬化剤を使います。病気が進行しますと、1型のようにインスリンが足りなくなる事があり、その場合はインスリンを使います。

食事については、カロリー制限を必要とします。これには個人差があるので、主治医の方にご相談ください。大体、1日1500キロカロリーから2000キロカロリーぐらいまでです。患者さんの身体の大きさ、減量の必要性、患者さんの生活習慣などにより、お勧めのカロリーの量が変わってきます。出来るだけ、脂肪分の多い揚げ物などは控えめにすることをお勧めいたします。脂肪分は少量でも高カロリーで体重を増やしやすく、その上すでに合併症として高くなっているコレステロールをさらに高めるからです。もう一つ控えたいのは砂糖です。穀類でも、漂白された白米などは砂糖に近いので、摂り過ぎに気をつけて下さい。最近はとても良い甘味料なども出来ていますので、甘いものがどうしても欲しいと思われるときは、砂糖の代わりにそれらを使うことをお勧めいたします。

次に運動です。運動は、少なくとも一日30分以上していただきたいものです。歩く事でも庭仕事でも、自分が楽しめるものが長続きすると思います。これも体調などにより個人差がありますので、主治医の指示のもと、適当な量の運動をしてください。

経口血糖硬化剤、インスリンの使用の判断は専門医にお任せください。2型も合併症が多く、身体のあらゆるところに出る可能性があります。この病気は主治医と相談しながら、上手くお付き合いされるとよいでしょう。

2016年7月20日 水曜日 10:44

糖尿病の話(1)

食欲が旺盛で甘いものをよく食べる私は、「糖尿病に気をつけて下さい」とよく言われます。確かにこの病気になりますと、食欲が必要以上に高くなり、それと同時に糖の利尿効果のため、喉が乾くようになります。医者である自分が注意されるのは面目なく、多少なりとも注意をしています。

この糖尿病という疾患は、身体のブドウ糖の代謝に異常が起こることにより出る病気で、通常はインスリンが働いて血液の中のブドウ糖を細胞の中に移動させてくれるのですが、糖尿病の場合、このインスリンの働きがうまくいかなくなっている為、ブドウ糖が血中に溜まってしまいます。こうなりますと体内にはブドウ糖がたくさんあるのに、細胞の中にないため、身体は十分なブドウ糖が摂れていないと錯覚し、空腹感を促すのです。

この病気は大きく分けて、1型と2型があります。1型は感染症や自己免疫のため膵臓からインスリンが分泌できなくなってしまうタイプです。1型が診断されるのは小児期が多く、小児型と言われる事もあります。初めの症状は多くの場合、頻尿と脱水です。子供なので理解されず、クラスをサボりたくてトイレが近いと誤解される事も稀ではないようです。1型の患者さんたちの体型は痩せ気味で2型とは対照的です。なぜ痩せているかと言いますと、インスリンは成長ホルモンの一種でもある為です。

1型が疑われた場合、言うまでもなくすぐに診断して、治療を始めなければいけません。急性合併症で代表的なのはケトアシドーシスと言い、昏睡状態を引き起こし、速やかに集中治療を必要とします。慢性合併症は身体のあらゆるところに現れ、目の網膜と角膜、腎臓、神経等に異常が起こります。

1型の治療は的確なスケジュールでインスリンの血糖値を正常値に近く保つ事です。多くの患者は成長期の子供たちですので、食事の制限は比較的少なくし、他の子供たちと一緒に行動できるようにする事が大切です。

2型は成人してから発症する場合が多く、一般的に大人型とも言われています。大人型については、次の機会にもう少し説明させていただきます。

それではまた。

2016年6月20日 月曜日 12:22

湿疹の話

暑くなってくると、汗をかいたり肌が蒸れたりして、湿疹などが発症しやすくなりますね。もちろん、湿疹というのは夏だけに限られたものではなく、多くは一年を通じて色々な原因のもと、様々な形で現れます。湿疹は皮膚が炎症を起こしたために起こる症状なので、炎症の原因を把握したうえでの治療がとても大切です。大きく分けて炎症の原因には、アレルギーによるもの、自己免疫症(膠原病など)によるもの、感染によるもの、そして腫痬によるものがあります。

アレルギーとは、食事や薬、化学製品など外部からの影響に対して体が異常反応することを指します。その場合、対処法として最も優先されることは、それらの反応を促す物質を避けることです。そのうえで、必要であれば抗ヒスタミン剤やステロイドなどの抗炎症薬を処方し、炎症自体を抑える方法もあります。炎症自体があまり長く続くと、皮膚が半永久的にダメージを受けることがありますので、それぞれの原因に対処したうえで、炎症自体を抗炎症薬により一時的に抑えることも重要です。

次に自己免疫症によるものですが、これは膠原病や全身硬化症などの疾患を指します。アレルギーと違うところは、外部からの異常反応の原因となる物質が無いのにも関わらず、皮膚が異常反応を起こすことです。ですので、この場合は炎症を緩和することが優先され、抗炎症薬による治療が中心となります。内服薬や塗り薬などがありますが、根底治療ではありませんので、それらを使用するにあたっては、医師とよく話し合うことがとても大切です。

そして感染では、水虫などの原因となる真菌によるものが多いです。しかし、ウィルスやバクテリアによる感染もあり、何による感染であるかを診断することがとても大切です。炎症した皮膚の状態は、乾いたものからただれものまでありますが、どちらも感染を治療することが第一で、それと併用して、抗炎症などが必要となることもあります。

最後に腫瘍によるものですが、これも感染と同じで、原因となる腫瘍の種類を診断することが重要です。多くの場合、生態検査が必要とされます。湿疹の原因が腫瘍である場合、そのほとんどは血液系の癌で、治療法は抗癌剤が使われます。

以上のことを簡単にまとめますと、湿疹といえどもアレルギーから腫瘍によるものまで原因は様々です。湿疹が発生したとき、特にそれが長期にわたる場合、専門医による早期診断と治療がとても大切です。適切な診断と治療で、なかなか治療しなかった湿疹も簡単に治ったという例が多くあることを覚えておいてください。それではまた。

2016年5月19日 木曜日 10:37

日焼けの話

気がついてみればもう今年も5月半ばを過ぎ、日中の日差しもだいぶ強くなってきました。

そこで今日お話したいのが、日焼けについてです。日光浴をされる方は無論、そうでない方も暑くなるとどうしても露出される皮膚の部分が多くなります。日焼けも身体がメラニン色素の保護により皮膚が守られる程度なら良いのですが、度を過ぎますと火傷と変わりません。日焼けの原因となる日光の紫外線の中で、最も皮膚に害を及ぼす短波長紫外線(UCV)は大気のオゾンが取り去ってくれます。しかし中波長(UVA)と長波長(UVB)の紫外線は十分に残っておりそれらに直接あたると、なんと15分未満で日焼けが始まります。

メラニン色素の防御反応は個人差があり、地肌の黒い人ほど紫外線に皮膚のメラニン色素の反応が強いので日焼けによるダメージは少ないです。逆に肌の白い人は紫外線のダメージが大きいため特に注意して頂きたいです。まず大切なのは、直接紫外線が当たる部分を減らす事です。天気の良い日に以外に居る時間が長くなる場合皮膚の露出部分を出来るだけ減らしてください。つばの大きい帽子をかぶるのも大切です。首の後ろ辺りの事をよく忘れるのでできるだけつばが後ろにもあるものをかぶってください。そうでなければタオルなどを首に巻いてその部分を直射日光から守ってください。サンスクリーン(日焼け止めクリーム)もとても大切な役割を果たします。SPF表示というものがあり、それが高いほど日光から皮膚をカバーします。ある意味で薄着をするようなものと考えてくださってもよいです。

午前10時から午後2時頃までの直射日光は特に避けるべきだと一般に勧められています。日光浴をする場合でもその時間帯は避け、時間として一日に15分位で切り上げる事です。その時間帯にどうしても外に居ないといけない場合、身体を薄着でもよいですから頭から足まで十分にカバーしてください。

日焼けのダメージは熱症から皮膚ガンまで様々です。もし身体が痛くなるほど焼いてしまった時は十分に水分を取ったうえ、濡れたタオル等で皮膚をよく冷やし、必要であれば、熱症用のローションを使ってください、水ぶくれができたりするときは一度主治医に診て頂く事をお勧めします。又、避妊薬、精神安定剤、一部の抗生物質等は紫外線の影響を大きくするので注意してください。それでは又。

2016年4月20日 水曜日 12:16

便秘の話

体から外に出ていくべきものが出なかったり、出にくくなるのはとても辛いですね。排便が定期的に出来るのは多くの方々にとって、当たり前のように思えるかもしれませんが、それを可能にするためには、解剖学的に太さも長さも完璧で、生理学的にしっかりと機能する胃腸を必要とします。そしてそれ以外にも食べ物、飲み物、生活習慣、精神的な状態などが影響をもたらし、それらのどの部分のバランスが崩れても排便は難しくなります。

便秘の原因として最も多いのは、腸の一部に便の通りにくくなっている箇所がある、または腸の機能の低下によるものです。排便は毎日あるのが正常というわけではありません。しかし、少なくとも3日に一度ぐらいの頻度でない場合、または毎日排便があったとしても、残便感が何日たっても無くならない場合は、排便に医学的問題があると診断されます。

腸の機能を低下させる外部からの要因は様々です。まず投薬が考えられます。コデイン等の鎮痛剤を服用すると、胃腸の動きがゆっくりになります。量がある程度以上になると、胃腸の動きが止まることもあります。食物のバランスが崩れ、水分が減ったり、繊維が十分でなくなると、腸管内の便が流されていくのを難しくします。排便の時間を取り難いお仕事に就かれていて、生理的な便意を意図的に抑え続けるために胃腸の動きに変化が起こり、便秘になられる方々もいらっしゃいます。それから精神的な重荷のため、消化、排便に影響があり、便秘または下痢につながることも要因の一つです。

性別的にみますと、便秘は女性の方が多く、逆に男性はどちらかというと下痢気味の問題が多いようです。便秘の頻度が女性に多い理由として挙げられるものは、ホルモンの影響、食事の量、社会的な立場上便意があっても自由に排便に行きづらい、出産のため骨盤が広く、腸がその部分で下垂になりやすいなどです。

予防として食事のバランス、適度な運動、精神的な安定などが勧められます。治療としては繊維類の摂取を増やし、水分を十分に摂り、体を十分に動かし、便意が出た時に排便に行きやすい環境を工夫して作ることです。その上で軟便薬、下剤、浣腸などを必要に応じて使用されることが理想的です。とりあえず下剤などに頼る前に一度、主治医または専門医に相談されるべきです。腸管内に新たに出来た癌などの疾患も便秘の原因となります。代替治療も考慮することには問題はありません。ただそれをするにあたり、主治医の意見も一応聞いておくべきです。それではまた。

2016年3月18日 金曜日 11:39

頭痛の話

大半の方は頭痛を経験された事がおありだと思います。頭痛の苦しさはそれがある時はとても辛く、それが消えた時のうれしさは快感と言えるぐらいありがたいものです。
さて、私たち一概に頭痛と言いますが、これにも種類が多くあり様々な原因により起こります。特に皆様に知って頂きたい大切な点は、頭痛にはとても痛くても大事に至らないもの、軽い痛みだけれども深刻な疾患の表れとなっているものがあるという事です。

まずあまり大事には至る可能性は少ないけれどもとても辛い頭痛についてお話してみましょう。それらの代表的なのが片頭痛、群発頭痛、筋緊張性頭痛です。はじめの二つは血管が拡張するのが原因であるとされています。セロトニン等分泌物のバランスの変化又は、三叉神経に対する刺激で起こると理解されています。偏頭痛に関しては名前の通り頭の片方半分に痛みを感じられる時が多く、ズキン、ズキンと脈打つような痛みを伴います。痛みの引き金となるのは明るい光が目に入ってきた時、激しい運動を終え一息つく時などです。痛みが続くのは数時間から多くも数日がほとんどです。それに比べ群発頭痛の方は年に一度か二度、毎日続けて一月ぐらい群発的に起こり痛みも片方とは限らず涙、鼻水、瞳孔の縮小などの症状が伴う事が多いです。筋緊張性頭痛は肉体的又は精神的ストレス等による筋肉の緊張によるものです。どれも臓器などには直接ダメージの無いものですが、痛みはとてもひどいので、医師の診察を受け適切な処方をしていただく事をお勧めいたします。

次に生命に危険のある頭痛の兆候です。1)高齢になられて初めて頭痛を経験される、2)朝末明から頭痛がある、3)持続性があり日を増すにつれて少しずつひどくなっていく頭痛、これらは、頭蓋骨内に圧迫がある事を促しています。硬膜内外の出血、脳梗塞、脳腫瘍などの疑いももたれますので、できるだけ早く診察を受けてください。特に神経症状、精神症状を伴うものは、すぐに救急室などで見て頂いて下さい。これにはてんかん、急に周りの事が良く分からなくなった、車の運転が怖くなった等という症状も含まれます。

危険兆候の一つで典型的なのが急激に起こる今までに経験した事が無い、ひどい割れるような頭の痛みです。この場合、神経症が伴っていても伴わなくても、くも膜下出血の疑いがあります。
発熱、発疹を伴う頭痛も、特に子供の場合は危険です。脳炎や脳髄膜炎の恐れがありますので、すぐ診て頂いて下さい。
最後に高血圧も頭痛の原因です。まだ続けたいですが、今日はこの辺で又。

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プロフィール

Dr. Yutaka Niihara(新原豊), MD, MPH

1959年生まれ。東京都出身。
ロマ・リンダ大学宗教学科卒、同大学医学部卒。
ハーバード大学公衆衛生学修士卒。
Emmaus Life Sciences, Inc. President and CEO
UCLA 医学部教授(University of California, Los Angeles Harbor-UCLA Medical Center)

エマウス・メディカル・ジャパン株式会社

113-0033 東京都文京区本郷2-20-11 石飛ビル 1F TEL:03-6801-8250 / FAX:03-6801-6166
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